資金調達実施のお知らせ
−株式会社ノベルクリスタルテクノロジー 総額9.5億円の資金調達を実施−
株式会社ノベルクリスタルテクノロジー(本社:埼玉県狭山市、代表取締役社長:倉又朗人)は、以下の投資家を引受先として総額9.5億円の第三者割当増資を実施致しました。
【投資家】※出資金額/五十音順です。
<既存投資家>
・株式会社タムラ製作所(本社:東京都練馬区、代表取締役社長:浅田昌弘)
・株式会社安藤・間(本社:東京都港区、代表取締役社長:国谷一彦)
・トレックス・セミコンダクター株式会社(本社:東京都中央区、代表取締役社長:芝宮孝司)
・岩谷ベンチャーキャピタル合同会社(本社:大阪府大阪市、代表者:大川格(職務執行者))
<新規投資家>
・三菱電機株式会社(本社:東京都千代田区、執行役社長:漆間啓)
・アルコニックスグローバルイノベーションファンド投資事業有限責任組合 無限責任組合員 アルコニックスベンチャーズ株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役:鈴木匠)
・大陽日酸株式会社(本社:東京都品川区、代表取締役社長:永田研二)
・CBC株式会社(本社:東京都中央区、代表取締役社長:圡井正太郎)
・TNPスレッズオブライト2号投資事業有限責任組合 無限責任組合員 株式会社TNPスレッズオブライト(本社:神奈川県横浜市、代表取締役社長:呉雅俊)
【ノベルクリスタルテクノロジーについて】
株式会社ノベルクリスタルテクノロジーは、新世代パワーデバイス用半導体として注目を集めているβ型酸化ガリウム(β-Ga2O3)単結晶基板・エピタキシャルウエハの開発・製造・販売およびパワーデバイスの開発を行っています。現在、β-Ga2O3ウエハは全て研究開発向けに販売しているものですが、その研究開発用途におけるシェアはほぼ100%です。また、開発中のダイオードやトランジスタの特性においても世界をリードする成果を報告してきています。
〈ノベルクリスタルテクノロジーの主要製品〉
近年、シリコン(Si)半導体の性能を超える新材料として炭化ケイ素(SiC)や窒化ガリウム(GaN)が盛んに研究されています。β型酸化ガリウム(β-Ga2O3)は、それらの材料を大きく上回る優れた材料物性を有しており、さらに「融液成長法」により高品質の単結晶基板を安価に製造することができます。これらの特徴から、β-Ga2O3パワーデバイスが実用化されれば、家電、電気自動車、鉄道車両、産業用機器、太陽光発電、風力発電などのパワーエレクトロニクス機器のさらなる低損失・低コスト化が可能となるため、国内外の企業および研究機関において研究開発が加速しています。
2022年度に実施した前回増資以降、超低損失大電流のパワーデバイスの実現を可能とするβ-Ga2O3の100 mmエピタキシャルウエハの高品質化および量産体制の構築を進めて参りました。また、ダイオードやトランジスタへの開発投資を積極的に行い、多くの開発成果を上げています。2022年から2023年に発表した主な開発成果は以下の通りです。
<2022年9月>
・世界で初めて、酸化ガリウム反転型DI-MOSトランジスタを試作
<2022年12月>
・次世代のパワー半導体β型酸化ガリウムの結晶欠陥イメージング技術を開発
<2023年4月>
・国内で初めて、酸化ガリウムショットキーバリアダイオード搭載の出力電力350 W電流連続型力率改善回路の実機動作確認に成功
【資金調達の背景および今後の展開】
今回の増資により得た資金及び投資家とのパートナーシップにより、製品開発を更に加速し、β-Ga2O3の事業化を進めて参ります。
具体的には、今回の増資により得た資金は、今年度より企業・大学・研究所などに向けたサンプル提供を予定しているショットキーバリアダイオード(SBD)用の100 mmウエハの製造を増強するための設備投資、ウエハの品質・コストを改善する製造技術の開発、SiCを超えるβ-Ga2O3デバイスの性能を実証するための開発などに充てる予定です。また、引き続き、ウエハの大口径化・高品質化、トランジスタの高性能化などの開発を進めて参ります。
【問い合わせ先】
株式会社ノベルクリスタルテクノロジー 営業部 増井 TEL:03-6222-9336